2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「はなとゆめ」 冲方 丁

2013年11月6日 初版発行 発行所 (株)KADOKAWA 著者 1977年岐阜県生まれ。09年「天地明察」で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞等受賞。12年「光圀伝」で第3回山田風太郎賞受賞。 中宮定子と清少納言の物語。清少納言28歳は定子17歳に文学の才能を見…

「探偵部への挑戦状ー放課後はミステリーとともに2-」東川篤哉

2013年11月10日 初版第1刷 実業之日本社 1968年広島県生まれ。 鯉ヶ窪学園シリーズ番外編第2編。 鯉ヶ窪学園探偵部。探偵小説を研究する部ではない、探偵を実践する部と定義付けされている。エアコンみたいな探偵部部員、霧ヶ峰涼はミステリー部(ミステリー…

「たったひとちの花だから」  新堂冬樹

2013年8月25日初版発行 発行所 中央公論社 翼は5人の女性と付き合っている。誰が一番好きかと聞かれても5人ともそれぞれ違う良いところがあって誰が一番なんて決められないみんな一番なのだ。この考え方は翼の生い立ちの中から形成された。バラには薔薇の向…

連載小説「銀翼のイカロス(第28回)」 池井戸潤

週刊ダイヤモンド 2013年11月30日号 (第5章 策士たちの誤算) (前号までのあらすじ) 帝国航空の前担当者だった曾根崎の嘘を証明した半沢だったが、金融庁は東京中央銀行に業務改善命令を下した。一方、タスクフォースの債権放棄を一向に認めない東京中央…

「鏡の花」 道尾秀介

2013年9月10日 第1刷発行 発行所 (株)集英社 著者 1975年東京生まれ。11年「月と蟹」で直木賞を受賞。 初出 小説すばる 第1章 2011年3月号 第2章 2013年1月号 第3章 2013年2月号 第4章 2012年11月号 第5章 2013年4月号 第6章 2013年7月号 第1章で女の赤ち…

清州会議

織田信長死去の後、誰が織田家のトップになるかを、清州城(新幹線で名古屋駅を京都方面に向かって走り出すとすぐ右側に見えてきます。)で決める会議。秀吉のしたたかさが面白おかしく描かれています。 いままで戦国時代ものの話し言葉は何故かどこの言葉か…

「天使の柩」  村山由佳

2013年11月10日 第1刷発行 発行所 株式会社集英社 著者 1964年東京都生まれ。 初出 「小説すばる」2013年1月号~7月号 望まれない子どもとして育ち、自分を愛せずにいる茉莉(14歳)。フィリピン人の母とのハーフ。祖母は売女の子だからといって死ぬまでやさ…

半沢直樹シリーズ最新連載「銀翼のイカロス(第27回)」 池井戸潤

週刊ダイヤモンド 2013年11月23日号 (第4章 荒ぶる男たち) 金融庁検査における提出書類の数字の改ざん問題で曾根崎は担当を外され、日々企画部や業務統括部などの事情聴取を受けている。曾根崎は全て自分の考えでやったことだと証言をした。しかし半沢は…

「とっぴんぱらりの風太郎」  万城目学

2013年9月30日 第1刷発行 文藝春秋 著者 1976年大阪府生まれ 初出 週刊文春11年6月23日号~13年5月30日号 まず最初この本を手に取った時、驚いたのは本の厚さ、辞書である。この厚さだと上下2巻又は3巻ぐらいで発行されるだろうという厚さである。全746ペー…

「蛇行する月」 桜木紫乃

2013年10月20日第1刷発行 双葉社 著者 1965年北海道釧路市生まれ。 13年「ホテルローヤル」で第149回直木賞受賞。 前作「ホテルローヤル」は家業であったラブホテルでの出来事を題材に作品を完成させた著者は、今回も道立湿原高校、ホテルから望む夜景におい…

「暗黒女子」 秋吉理香子

2013年6月23日 第1刷発行 双葉社 著者 09年「雪の花」でデビュー 聖母女子高等学院で学長の娘でもあり、一番美しく一番カリスマ性のある「白石いつみ」が死んだ。 いつみが死んだ数日後、いつみが主宰していた文学サークルの定例会が開催された。定例会は闇…

「祈りの幕が下りる時」  東野圭吾

2013年第1刷発行 講談社 著者 1958年大阪生まれ。1985年「放課後」で第31回江戸川乱歩賞、1999年「秘密」で日本推理作家協会賞、2006年「容疑者Xの献身」で第134回直木賞、2013年「ナミヤ雑貨店」で第7回中央公論文芸賞の各賞を受賞。 本書は書き下ろし、ハ…

半沢直樹最新連載小説「銀翼のイカロス(第26回)」 池井戸潤

週刊ダイヤモンド2013年11月16日号 第4章 荒ぶれる男たち 紀田常務と曾根崎審査部次長は再び帝国航空を訪れ山久部長に会う、そして自ら作成してきた状況説明書に法人印を押して欲しいと申し出る。 山久部長は既に状況説明書は作成し御社の半沢営業第二部次長…

「大地のゲーム」 綿矢りさ

2013年7月30日 発行 新潮社 著者 1984年京都生まれ。01年「インストール」で文藝賞受賞。04年「蹴りたい背中」で芥川賞受賞。 初出 「新潮」2013年3月号。 21世紀終盤、巨大地震に見舞われた首都で第2の激震に身構えつつ大学構内に暮らす学生達。地震による…

「水を抱く」  石田衣良

2013年8月20日 初版発行 新潮社 1960年、東京生まれ。03年「4TEEN」で第129回直木賞受賞。 性依存症の謎の女性に惹かれ恋をする医療器具販売営業の青年を描いた作品。今までの石田衣良作品にも見られるように性を真正面に描いている。 石田衣良×村山由佳対談

連載小説 銀翼のイカロス(第25回)  池井戸潤

週刊ダイヤモンド 2013年11月9日号 第4章 荒らぶれる男たち 曾根崎は、後日帝国航空を訪れ状況説明書を書いて欲しいと依頼したが山久財務部長に断られた。(前号) 曾根崎は、翌日再度山久に面会し依頼したたが断られる。窮地に立った曾根崎は紀田常務に泣き…

「水色の娼婦」  西木正明

2013年9月10日 第1刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1940年秋田県生まれ。88年「凍れる瞳」「端島の女」で直木賞を受賞。 エヴァ・ロドリゲスは日本人を母に持つアルゼンチン生まれのタンゴダンサー。しばらくしてベルリンに居を移した。そこで、日本人の商社マ…

鹿肉カレー

増えすぎた鹿は 三重県、滋賀県で問題化しています。 滋賀県が取った策の一つがこれ 鹿肉を食料にすること。 生で食べるのが一番美味いのですが鮮度の問題があり カレーに入れたりして食べる方法を coco壱番屋と共同して カレーを提供しています。 鹿肉の竜…

「光秀の定理(レンマ)」  垣根涼介

2013年8月30日 初版発行 発行所 角川書店 著者 1966年長崎県生まれ。 永禄三年(1560)、京の街かどで三人の男が出会った。食い詰めた兵法者・新九郎。辻博打を生業とする謎の坊主・愚息。そして十兵衛・・・名家の出ながら落魄し、その再起を図ろうとする明…