#読書

「残りものには過去がある」中江有里

2019年1月20日発行 発行所 新潮社 著者 1973年大阪府生まれ。 新しいかたちの結婚 神谷達生 今やすっかり人口に膾炙した「格差婚」や「年の差婚」という造語。使う人の意識の有無に拘らず、これらの言葉には、「〜があるのに結婚した」という「障壁」が内包…

「シーソーモンスター」伊坂幸太郎

2019年4月10日 初版発行 発行所 中央公論社 著者 1971年千葉県生まれ。08年「ゴールデンスランバー」で本屋大賞受賞。 出会ってはいけない二人が事故をきっかけに出会い、二人は関わりたくなくても関わらざるを得ない状況になる。 妻は元スパイ、姑も元スパ…

「あしたの君へ」柚月裕子

2016年7月30日 第1刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1968年岩手県生まれ。08年「臨床心理」でこのミス大賞を受賞。13年「検事の本懐」で大藪春彦賞ウを受賞。 臨床心理でデビューした著者だが、それ以来著者の作品を何作か読ませてもらっている。今回の作品も得…

「慈雨」柚月裕子

2016年10月30日 第1刷発行 発行所 集英社 著者 1968年岩手県生まれ。「臨床心理」でこのミス大賞受賞。 警察官を定年退職した神場は、妻とお遍路の旅に出る。警察官人生の中で16年前に取り扱った幼女殺害事件で捕らえた犯人は間違いではなかったのでは、心の…

「アタラクシア」金原ひとみ

2019年5月30日第1刷発行 発行所 集英社 著者 1983年東京生まれ。2004年「蛇にピアス」で芥川賞受賞 男女の心の平穏、どうしたら心の画平穏になるのか。男女の不倫を描きながら一人称形式をとった小説。

「愛情漂流」 辻仁成

2019年5月31日初版発行 発行所 竹書房 著者 東京都生まれ。97年「海峡の光」で芥川賞を受賞。 幼稚園の送り迎えで仲良くなった2組の夫婦。二組の夫婦のうちパートナーの一人は性愛に愛を求める。一人は魂のふれあいの愛を感じ求め性愛は重要でないと思ってい…

「帰還」堂場瞬一

2019年4月5日 第1刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1963年茨城県生まれ。 表紙に使用されているのは日本の工場夜景で一番美しいと言われている四日市コンビナート。今から40年前は四日市は全国で最も大気が汚れている公害の街として名を馳せていたが今では大気は…

「嘘 Love Lies」 村山由佳

2017年12月25日 発行 発行所 新潮社 著者 1964年東京都生まれ。03年「星々の船」で直木賞を受賞。 中学2年生の男女それぞれ2人の4人の仲良しグループ。夏休みにグループの一人がレイプにあってしまう。 親は泣き寝入りするのが一番良いと警察には捜査を断る…

「さらさら流る」 柚木麻子

2017年8月21日 第1刷発行 発行所 双葉社 著者 1981年東京都生まれ。 ネットに流出した裸の写真。その写真は昔の恋人に撮られたもの。 菫は、かっての恋人に撮影を許した写真がネットに流出していることを偶然発見する。流出先を辿っていくとかっての恋人が酔…

「昨日がなければ明日もない」 宮部みゆき

2018年11月30日 第1刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1960年東京生まれ 99年「理由」で直木賞を受賞 年子の姉のとんでもない行動で幼い時から姉と同様な目で見られ長年悩んでいた妹が、つらくて辛くてあるとき占い師に将来を占ってもらった。 私の未来はどうなる…

「傲慢と善良」 辻村深月

2019年3月30日第1刷発行 発行所 朝日新聞出版 著者 1980年2月29日生まれ12年「鍵のない夢を見る」で第147回直木賞を受賞。 女流人気作家が描いたミステリー恋愛小説。 現代の結婚へとうまく進まない理由が「高慢さと善良さ」にあるような気がするということ…

「下町ロケット ゴースト」 池井戸潤

2018年7月25日初版第1刷発行 発行所 小学館 著者 岐阜県八百津町生まれ 本作は下町ロケットシリーズ第4弾作品 小学館サイトから引用 〈 書籍の内容 〉 大人気シリーズ、待望のシリーズ最新刊! 宇宙(そら)から大地へ。 いま、佃製作所の新たな戦いの幕が上…

「愉楽にて」 林真理子

2018年11月16日第1刷 発行所 日本経済新聞出版社 著者 1954年山梨県生まれ 物語は50代の金持ちの男たちの恋愛を描いたもの。 著者は物語の中で中国古典とか日本の漢詩について記述しているがその深い造詣には感心してしまう。中でもうれしい記述が郷土の漢文…

「本と鍵の季節」米澤穂信

2018年12月20日 第1刷発行 発行所 集英社 著者 1978年岐阜県生まれ。 高校の図書委員の二人が謎解きをする。6作の短編集 米澤穂信さんの小説らしくない軽やかなミステリー小説。

「屍人荘の殺人」 今村昌弘

2017年10月13日初版 発行所 東京創元社 大学の映画研究会が毎年OBの関係するペンションで夏合宿をしていた。今年は前年にOBによる不適切な行いがあり参加者が予定人数に達せづにミステリー研究の三人が飛び入り参加することになった。 夜のバーべキュウパー…

「イオンを創った女 評伝 小嶋千鶴子」東海友和

2018年11月4日 第1刷発行 発行所 プレジデンス社 著者 三重県生まれ。イオンの前身岡田屋に入社 四日市の岡田屋から巨大流通グループとなった陰には創業者岡田卓也の実姉の力は計り知れないものがあった。 創業者岡田卓也の実姉の小嶋千鶴子は卓也が2歳の時…

「あなたの愛人の名前は」 島本理生

2018年12月20日第1刷発行 発行所 集英社 著者 1983年生まれ。18年「ファーストラブ」で第159回直木賞を受賞。本作は受賞後の第1作目 集英社サイトから引用 「きちんと」愛してくれる婚約者のもとに、浅野さんから無理やり身体を離して帰る。ただひたすらに「…

「それでも空は青い」萩原浩

2018年11月29日初版発行 発行 角川書店 著者 1956年埼玉県生まれ。16年「海の見える理髪店」で直木賞を受賞。 7作の短編集。それぞれの人と人との付き合いを描いた作品ばかりの7編。思わづほっこりしてしまう。

「府中三億円事件を計画実行したのは私です。」 白田

2018年12月10日第1刷発行 発行所 ポプラ社 著者 白田 未解決事件で時効となってしまった昭和の大事件「府中三億円事件」。この事件の被害者は実質上はいない。略取された給料・ボーナスの東芝、現金輸送した銀行すべて後日保険で補填されたので被害者はなか…

「あちらにいる鬼」 井上荒野

2019年2月28日第一刷発行 発行所 朝日新聞出版 著者 1961年生まれ。 08年「切羽へ」で直木賞受賞 井上荒野の父で作家の井上光晴と作家の瀬戸内寂聴の不倫、光晴の母をモデルにして三人の特別な関係、情愛を描いた作品。これはフィクションなのかノンフィクシ…

「まつらひ」 村山由佳

2019年1月30日第一刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1964年東京都生まれ 恋愛小説の第一人者の著者が「祭り」を題材に様々な恋愛と性を描いた短編6編。 第6編「わかつまで」は二回り以上も違う男女が、男の病気をきっかけに愛を見つめなおして、とりあえず5年一…

「こちら横浜市港湾局みなと振興課です」 真保裕一

2018年11月10日 第1刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1961年東京都生まれ みなと振興課の若手職員二人と市長が横浜港にまつわる謎の解明に活躍する物語です。

「はつ恋」 村山由佳

2018年11月8日初版発行 発行所 ポプラ社 著者 1964年東京都生まれ 03年「星々の船」で直木賞を受賞。09年「ダブルファンタジー」で中央公論文藝賞などを受賞。 海の近くの日本家屋に愛猫と暮らす、小説家のハナ。 二度の離婚を経て、人生の後半をひとりで生…

「掟上今日子の乗車券」西尾維新

2018年10月3日発行 発行所 講談社 著者 1981年生まれ 掟上今日子―-彼女の記憶は眠るたびにリセットされる。その特性をいかし、彼女は「忘却探偵」として活動していた。そんな今日子が営業活動と称し、ボディーガードの親切守を引き連れて旅にでた。目的地も…

「沈黙のパレード」 東野圭吾

2018年10月10日 第1刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1958年大阪府生まれ。 この小説はガリレオシリーズ20周年版らしい。重版で37万部も売れているらしい。ガリレオシリーズということで主役はもちろん天才物理学者湯川学。 複雑怪奇な事件を物理学者湯川学教授…

「七つの試練」 石田衣良

2018年9月15日第1刷 発行所 文藝春秋 SNSで課題をクリアして「いいね」を獲得するゲームが若者に流行。次第にエスカレートする課題に「いいね」欲しさに挑み、ある者は大怪我を、ある者は命を落とすという事態に……。怪我した高校生の妹と共に卑劣なゲームの…

「ぼーだれす」誉田哲也

2018年8月22日第1刷発行 発行所 光文社 著者 1969年8月18日東京生まれ

「ある男」 平野啓一郎

2018年9月30日第1刷発行 発行所 文藝春秋 著者 1975年愛知県が馬郡市生まれ。99年「日蝕」で芥川賞受賞。 夫と離別し故郷の宮崎で文房具屋を営んでいた里恵はよそからきて林業に携わっていた男と知り合いやがて結婚し娘を生んだ。しあわせは長く続かず夫は伐…

「終末のフール」伊坂幸太郎

2006年3月30日第1刷発行 発行所 集英社 著者 1971年千葉県生まれ 小惑星が8年前に地球に衝突し人類は滅びるとの警報が出され5年経った。人々はパニックになり人殺しや強盗が頻繁に発生しやっと少し落ち着いてきたところである。仙台のとある団地であと3年の…

「その先の道に消える」 中村文則

2018年10月30日 第1刷発行 発行所 朝日新聞出版 著者 愛知県生まれ。 緊縛師の死体が発見された。緊縛に恍惚を得る女性に惹かれた刑事。やがてその刑事も死体で発見される。事件のカギを握る緊縛。