「ある男」 平野啓一郎

2018年9月30日第1刷発行
発行所 文藝春秋
著者 1975年愛知県が馬郡市生まれ。99年「日蝕」で芥川賞受賞。

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 夫と離別し故郷の宮崎で文房具屋を営んでいた里恵はよそからきて林業に携わっていた男と知り合いやがて結婚し娘を生んだ。しあわせは長く続かず夫は伐採時木の下敷きになる事故で亡くなってしまう。
 夫の家族に連絡をするも全くの別人であった。愛した男の正体は誰なのか、横浜で離婚訴訟でお世話になった弁護士に相談した。弁護士はやがって突き止めるのだが、戸籍の譲渡が複雑に関係していた。なぜ彼らは別人になろうとしたのか、弁護士は真実に近づいていくごとに複雑な気持ちに