「たったひとちの花だから」 新堂冬樹
翼は5人の女性と付き合っている。誰が一番好きかと聞かれても5人ともそれぞれ違う良いところがあって誰が一番なんて決められないみんな一番なのだ。この考え方は翼の生い立ちの中から形成された。バラには薔薇の向日葵には向日葵の魅力があるように「彼女たち」にはそれぞれの魅力があると思っている。
5人の女性たちは翼のそんな考え方を認めて、付き合っている。しかし、女性たちの本心は、やはり自分ひとりだけを愛して欲しいと思ってはいるが、それを言葉に出すと翼に嫌われてしまうという恐れから付き合っているのだった。