「物語のおわり」 湊かなえ

2014年10月30日 第1刷発行
発行所 朝日新聞出版 1400円
 著者 1973年広島県生まれ。08年『告白』が第6回本屋大賞を受賞する。


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 北海道内の旅行者に次つぎと引き継がれる「結末のない物語」受け継がれた旅行者は自分なりに物語の結末を描いてみる。
 「結末のない物語」は小説家を夢見た女性の日記で、孫が祖父の書斎で偶然に見つけ、清書したものだった。
 日記には、女性が書いた小説が著名な作家の目に止まり認められ、弟子になろうと、婚約者や家族に内緒で上京しようと最寄駅に寄ったところを婚約者が追いかけてきたところで終わっていた。

 孫は友達の夢を砕いたことから不登校に陥っていた。祖母は不登校の孫と北海道旅行を計画、二人旅を始めた。友達の夢を砕いた孫は、夢を他人に砕かれた者の気持ち、心情が知りたくて、祖父に夢をあきらめさせられた時の気持ちを知りたくて祖母に尋ねるのだった。

 孫は祖母から、日記にはつづきがあることを教えられた。