「紙の月」 角田光代

2012年3月8日第1刷発行
発行所 (株)角川春樹事務所
著者 神奈川県生まれ。04年「対岸の彼女」で直木賞を受賞。他に受賞数多。

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 この物語に登場してくる女性は日常の生活に何かしら不満を持って生活していて「経済で何かを思い通りにできると無自覚に信じているらしい」。

 梅澤梨花は子どもができず、銀行にパートとして勤める。仕事は外務員、顧客にとても人気で行内での成績も良い。資格も取ってフルタイムとして勤務することになった。顧客の平林老人の家で偶然に出会った孫の光太と深い関係になって、顧客の預金に手を出してしまった。一億円の横領がばれる前にタイに逃避行をする。金は梨花を自由にさせると思っていたのだが、タイ・チェンマイに来てもかえって自由を感じるどころか四肢を縛り付けられる思いになった。

 他に異常なまでの倹約が家族関係をぎくしゃくさせてしまう「岡崎木綿子」。
 買い物依存症が原因で離婚、久しぶりに会った娘にも自分を見てしまう「中条亜紀」。

この物語はNHKがテレビドラマ化されました。
2014年1月7日(火)午後10時から毎週(連続5回)放送されます。
 梅澤梨花には原田知世、岡崎木綿子には水野真紀、中条亜紀には西田尚美、平林孝三にミッキーカーチス、平林光太に満島真之助。