「疾風ロンド」 東野圭吾

2013年11月15日 初版第1刷発行
発行所 実業之日本社
著者1958年、大阪府生まれ。85年「放課後」で江戸川乱歩賞を受賞。99年「秘密」で日本推理作家協会賞を受賞。06年「容疑者Xの献身」で第134回直木賞を受賞。その他多数の賞を受章。

 本書は書き下ろしで、最初から文庫本で発行された。

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  泰鵬大学医科学研究所に写真付きの脅迫状が届いた。研究所で密かに扱っていた炭疽菌を盗んである山に埋めたとし、3億円を要求してきた。しかし犯人は高速道路で不慮の死を遂げてしまった。手掛かりは送られてきた写真と菌の在りかの目印のテディベアーに入れられている発信機。発信機は微力の出力で300mしか届かない。
 
 埋められた山は長野県野沢温泉スキー場、もとい里沢温泉スキー場。研究所の栗林は息子の協力のもとにスキー場に行くが栗林はスキーは全くの初心者。菌が埋められたと思われるパウダースノウエリアにはとても行ける技術はない。そうこうするうちに栗林は無理に滑走禁止エリアに入って足を怪我をする。スキーパトロールに偽って協力を求めた。
 
 パトロールはここはと思われるところをどれだけ探しても目印のテディベアーは見つからない。発信機(テディベアー)の信号がスキーをしている少女から出ていることを突き止めた。これで、菌の在りかがわかるとほっとするも、少女に話を聞くと人形はもらったとのこと。茫然自失となるが拾ったのは地元の中学生らしい。

 ・・・・菌を確保するが何者かに盗まれてしまう。取り返し、研究所に搬送依頼するが、いつまでたっても研究所に着かなかった。

 最後の1行までどんでん返しの連続。さすが東野圭吾



 スキーに行って、思いっきり深雪を滑りたくなってしまう、小説です。この時期の発行はタイムリーですね。