「銀行支店長、走る 」  江上剛

2013年4月15日初版第1刷発行
発行所  (株)実業之日本社

著者 1954年兵庫県生まれ
初出 月刊「ジェイ、ノベル」2012年2月号から2012年11月号まで
連載時タイトル「人情支店長」を単行本化にあたり改題




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 旧大海銀行と旧丸和銀行が合併して「はやぶさ銀行」(都銀)ができた。はやぶさ銀行内では旧両銀行の覇権争いが激しくいまだに続いており、合併効果も出ず経営も思わしくなかった。

 55歳の窓際寸前銀行員 貞務定夫はT支店長が突然失踪したことでT支店長に抜擢されることになった。何かしら問題のあるT支店であり、そこに待っていたのが女番長と揶揄されている美人銀行員雪乃とやる気のない行員達。貞務はやがて不正融資を発見する。前支店長の失踪もこのことに関係があるのではないかと考えるようになる。そしてそれは銀行上層部と政治家、そして裏社会の力が見え隠れしてきた。