「かわいそうだね?」  綿矢りさ

2011年10月30日第1刷発行
(株)文藝春秋

著者プロフィール
 1984京都府生まれ 29歳
 2001年「インストール」で第38回文藝賞を受賞(19歳)
 2004年「蹴りたい背中」で第130回芥川賞を受賞(22歳)






初出
 「かわいそうだね?」  「週刊文春」2011年2月10日号から5月19日号
 「亜美ちゃんは美人」  「文學会」2011年7月号


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2編の短編集

「かわいそうだね?」
 
 28歳の樹里恵の彼氏隆大は元カノ アキヨが無職のため家賃が払えなくなったため自宅に同居させることになった。隆大はアメリカから帰国して、アキヨはアメリカから隆大を追って帰国してきた。
 隆大はアキヨに職が見つかるまでと言うが樹里恵は気が気でない。
 樹里恵はアキヨのことを「かわいそう」と一度は思うことにしただ納得はしていない。それに隆大はアキヨに樹里恵を会わせたくないと考えているし、絶対家に来るなと言う。
 しかし、樹里恵はアキヨに会いに行った。

 樹里恵と隆大は温泉旅行に行ったとき、樹里恵は隆大の携帯を見てしまった。そこにはアキヨから多数のメールがあった。

 アキヨをかわいそうだと思うことにしていた、そんなアキヨを助けようとする隆大を理解しようと思っていたがとうとうキレてしまった樹里恵。



「亜美ちゃんは美人」

 さかきと亜美は高校の同級生。さかきは美人でも亜美はもっと美人。
 美人を友人に持ち常に比較され、日蔭の位置に置かれることになる微妙な乙女心を描いた作品。