「人質オペラ」荒木源

2017年5月16日第1刷発行
発行所 講談社
著者 1964年京都府生まれ。

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 シリアでドイツボランティアNGO所属の日本人女性及川瑞希がIS(小説中ではIHO)に拉致され政府に身代金を要請してきた。政府はアメリカとの協力でテロには屈しない方針で要求には応じない方針でいた。
 政府は要求に応じずやむおえず処刑されたのちを考えて、政府のシリア等への渡航禁止要請に応じず無理やり渡った及川への国民の反感と処刑されても仕方がないだろうという世論を導こうと公安警察を使って調査したが、及川には国民の反感を導くような過去、性格は見当たらなかった。
 すると2件目の人質拉致事件が判明した。人質は閣僚の息子であった。

 著者は元新聞記者だけあって、政府のテロに対する対応がリアルティーありすぎ。政府は危険といわれる国へ行ったものが拉致されても決して人命第一ではない。政策政治が第一で対応するという。ある程度予想された展開。