「いなくなった私へ」  辻堂ゆめ

2015年2月24日第1刷発行
発行所 宝島社
著者 1992年神奈川県生まれ。

2015年第13回『このミステリィーがすごい』大賞優秀賞受賞作。
最近の文藝賞でも「このミステリィーがすごい』『本屋大賞』などは歴史が浅いにもかかわらずここで受賞した作品は多くの人に読まれ賞に対する評価は高いものがある。
今回大賞は逃したが優秀賞に輝いた辻堂ゆめさんは現役の東大生。最近は綿矢りさ金原ひとみ朝井リョウさんなど若くして受賞する作家が増えてきた。

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人気絶頂の女性シンガーソングライター(ギター女)上条梨乃は目を覚ましたらゴミ捨て場に倒れていた。素顔であるにもかかわらず渋谷のど真ん中にいるにもかかわらず誰も上条梨乃だと気が付いてくれない。それどころか大きな電光掲示板には上条梨乃が自殺したとのニュースが流れている。自分はこうして生きているのに・・・そんな時、渋谷の交差点を通りかかった大学生の優斗が梨乃だと気がついてくれた。優斗は茫然としている梨乃を姉の家で保護することになる。
 何故自分は死んでしまったのか、どうして元の顔では生きていないのか。死の真相、蘇った理由を探り、所属していた芸能事務所でアルバイトを始めた。

 そんなとき、カルト集団「輪廻の泉」運動が事件の真相に近づいていく。