連載小説 銀翼のイカロス(第38回) 池井戸潤

週刊ダイヤモンド 2014年2月15日号
第6章 イカロスの末裔

イメージ 1



(前号)
 民政党の箕田と舞橋ステートの関係を探るべく、半沢は舞橋を訪れた。舞橋ステートが箕田から得た資金で当時仕入れた土地が、空港建設予定地だったことが判明した。
 一方、タスクフォースの乃村は、中野渡頭取を銀座のレストランに呼び出した。


(今号)
 乃村は東京中央銀行が箕田に融資した20億円の資金について、債権放棄に応じなければスキャンダルにすると脅しを賭けてきた。頭取は即座に拒否したのだったが、乃村はさらに追い打ちをかけて1週間後に返事をしろと迫った。

 一方、紀田常務の方では、合同倉庫に密やかに保管してあった、舞橋ステート関連の隠蔽資料がなくなっていると大騒ぎしている。