「よだかの片思い」 島本理生

2013年4月30日 第1刷発行
発行所 株式会社 集英社

著者 1983年東京生まれ。芥川賞直木賞候補となったことがあるが受賞していない。03年「リトル・バイ・リトル」で芥川賞候補となり、同年、野間文芸新人賞を受賞。

 初出 「小説すばる」2012年9月号~11月号
 単行本化にあたり、加筆・修正した。

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 主人公は、顔の左側に琵琶湖の形をした青い痣がある理系大学院生、前田アイコ。
 幼いころから痣でからかわれ恋愛をあきらめていた。たまたま親友の勤める出版社の雑誌による「あざのある人」という特集をすることになりアイコは映画監督と対談することにり、映画化もされることとなる。アイコは対談相手を徐々に好きになっていった。そして、負い目だった痣も、やがて負い目と思わなくなっていった。


よだかの星」は宮沢賢治の短編小説(童話)
 よだかは洋紙が醜く不格好なゆえに鳥の仲間から嫌われ、鷹からも「たか」の名前を使うなと言われてしまう。生きることに絶望した「よだか」はやがて星になって輝いている。