「モンスター」 百田尚樹

2010年3月25日 第1刷印刷
幻冬舎

著者 1956年大阪府生まれ


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 先日読んだ本は「傾国子女」
 傾国とか傾城(けいせい)とは中国から来た言葉で、国王が国を傾けてしまうほどにのめり込むの美女という意味です。
 この小説の主人公は、醜い容姿で高校時代にはモンスターと渾名された女性です。その女性が4歳の幼児の時の思い出からずっと憧れた幼馴染に、カラオケでメチルアルコールを飲ませた事件がきっかけで故郷を追われるように東京に行くことになります。

 女性は有るきっかけで、目を二重にする整形手術をしました。それを機会にどんどん整形にはまって行きます。一千万以上も整形につぎ込み、以前の彼女の面影が全く見られない美人へと変身します。
 女性は、幼馴染への恋心から、地元に帰りレストランを開き幼馴染とと再会の機会を待つことにします。美人と変化した彼女に誰も地元の人は気が付かず、醜かったころは誰も声もかけなかった知り合いが、以前の彼女とも知らずに言いよってきます。

 女性は、憧れていた幼馴染を自分に夢中にさせることに、とうとう成功することになったのですが、彼女の運命、最期のときは・・・・で物語は終わりになります。

 『醜い』ことを「みたくなさ」と東北では言うそうです。(本書から引用)いわゆる見るに耐えないとか、見るのが辛いから来てるそうです。

 「傾国子女」にしても本書「モンスター」にしても、女性の美が人生に多大なる影響を与える物語でした。モンスターの主人公の女性は普通のブスではなく『醜い』と称されるほどの容姿を持った女性の心理描写と男の女性に対する心理を描いています。
 
女性男性問わず多くの方がこの小説を読んで、女性の美について考えませう。