「PRIDE 池袋ウエストゲートパークX」 石田衣良

2010年12月10日 第1刷
文藝春秋

収録は4編
初出誌「オール讀物
データBOXの蜘蛛    2009年12月号
鬼子母神ランダウン   2010年2月号
北口アイドル・アンダーグラウンド  2010年5月号
PRIDE         2010年8・9月号

池袋のトラブルシューター真島マコトが活躍する第10巻



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「データBOXの蜘蛛」
 携帯電話を落とし、拾った主から脅されているIT企業のエリートから池袋のトラブルシューターで有名なマコトに依頼が入った。携帯には企業秘密・個人データが入っていてとんでもないことになりそうだ。マコトに依頼があったのは携帯を取り戻し、コピーされ盗まれたデータを回収し今後も出回らないようにすること。
 

鬼子母神ランタン」
 エコで便利な自転車は1990年代の第1次自転車ブームを経て現在第2次ブームが到来している。先日マスコミでも話題になった「マナーの悪さ」。
これをテーマにこのお話は出来ている。第1次ブームはいわゆるマニアのブームであった者が2次ブームでは自転車が大衆化したためこうゆう「マナーの悪い」輩も輩出されてきたのであろう。

 話は暴走自転車に弟が重症を負わされた姉が犯人を見つけて欲しいとマコトに依頼をすることから始まる。


「北口アイドル・アンダーグランド」
 アンダーグランドと言ってもここでは闇の地下組織と言った怪しいものではない。池袋北口界隈のビルの地下に多くひしめいているショウ劇場を中心に活動しているアイドルを指している。
 お話は三十路になってもアイドルを夢見ている「地下アイドル」は最近ストーカーに悩まされている。このストーカーを捕えて行為をやめさせて欲しいとの依頼を受ける。


「PRIDE]
 池袋を中心に最近広域にレイプしていたグループが現れるようになった。かってこのグループの被害に遭った美人がグループを見つけて欲しいと依頼を受けた。
 調べているうちに若者のホームレスを食いものにしているホームレス自立支援組織のリーダーである悪徳弁護士とその仲間がレイプグループとの関係性をつかんだ。
  
 最終ページは泣かせるねぇ。