「極北ラプソディー」  海堂 尊

2011年12月30日 第1刷発行
発行 朝日新聞出版

初出 「週刊朝日」2011年2月4日号から11月18日号まで連載。単行本化にあたり改稿された。

著者 海堂 尊
  1961年生まれ。外科医。
著書に「チーム・バチスタの栄光」「アリアドネの弾丸」「ブレイズメス1990」「ジーン・ワルツ
「極北クレイマー」など多数





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発行が12月30日となっていますが図書館で借りられたのが12月24日。?






物語の舞台は「極北クレイマー」と同じ財政破たんした北海道極北市(夕張市を髣髴させられる。)
の市民病院。赤字立て直しを図るために呼び寄せられた世良医院長は赤字立て直しのため人員削減、投薬抑制、救急医療を隣市の救急センターにまかせ、市民病院では救急医療の停止を決断する。

世良の東城大の後輩にあたる速水は救急医療センターでは必死に救急医療を行っている。


この本は「極北クレイマー」の続編にあたる。
この本を単独で読んでも面白さは変わらないがクレーマーを読んでからの方がさらに物語の展開がわかって面白い。

海堂先生は外科医であり、現在独立行政法人放射線医学総合研究所重粒子医科学センターに勤務されている。医者の立場からまた公的機関に勤務されていることから現在おかれている病院とその問題点に詳しいことから問題提起の小説を書かれておられる。実にリアルで少なからず、どこの地域でも起こり得る、起こっている事象かと思わせる。海堂さんの小説を読むたびに医療現場の改善と医療政策の健全性を願うばかりである。