「おしまいのデート」 瀬尾まいこ

2011年1月30日 第1刷発行
(株)集英社

瀬尾まいこ
 1974年大阪府生まれ

初出誌「小説すばる
 おしまいのデート   2003年10月号
 ランクアップ丼    2005年1月号
 ファーストラブ    2005年4月号
 ドックシェア     2005年10月号
 デートまでの道のり  2005年7月号






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デートと言っても普通考える男女間
の「デート」だけではない。
おしまいのデートというテーマで
どの話も別離の時がひじょうに深いものがある。



おしまいのデートは
 親の離婚後、月に一回会うことになった孫と祖父のデート

ランクアップ丼
 高校の社会科の教師と担任ではない不良生徒、問題があった時教師は学校近くの食堂で玉子丼を生徒に食べさせていた。教師は定年し生徒は大型スーパーに就職してからは生徒が給料日には必ず恩師に玉子丼をおごっていた。生徒は元教師にお返しの数が同じになると食堂に行ったら、恩師ではなく恩師の娘が来ていた。恩師は20日前に癌で亡くなっていた。

ファーストラブ
 同じ中学に通う男子生徒同士、二人はほとんど話したことがなかったが、ホームルームの事件から
会うことになった。気が通じたと初デートの翌日、誘った男子生徒は転校してしまう。

ドックシェア
 さみしい公園で見つけた捨て犬をめぐって、OLと大学生が二人で犬の世話をすることになるが
老犬は死んでしまう。

デートまでの道のり
 保育士と手のかかる父子家庭園児、保育士とその父親と恋に落ちる。保育士はなかなか自分に園児がなつかないと感じて、3人で会うのをためらっていた。発表会の日、園児が上手にできたら3人で公園に行こうと言ってくれた。