夜行観覧車 湊かなえ

湊かなえ
(株)双葉社
2010年6月6日 初版発行

「小説推理」09年8月号から10年3月号に連載された同名作品に加筆訂正を加えて発行されたもの。

湊かなえ氏は「贖罪」『告白』の著者であり、最新作ということで期待して読んだ。

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小説の主人公


遠藤家  啓介、真弓(妻)、彩花(公立中学校1年生、ひばりヶ丘の私立K中学校の受験を失敗している)

高橋家  弘幸(医師)、淳子(妻)、良幸(医大生・先妻の子)慎司(進学校である私立K中学の3年生でバスケット部で活躍)、比奈子(私立K中学1年生)


小島さと子(1人住まい)


高級住宅地ひばりヶ丘で起きたエリート医師高橋家の家庭内殺人事件。
事件の背景は?


ひばりヶ丘の道路拡張で生じた半端な土地が格安で出た。
購入し、引っ越してきた遠藤家。

向かいの高橋家。隣の小島さと子。

3家族を中心に時系列(7月3日水曜日から7月6日土曜日まで)に家族別に物語が構成されている。








「ママのせいだってわかったでしょう。結婚してもう20年経つのに前の奥さんと張り合い続けていたんだから」

「本当にそれが原因なのか? もうとっくに死んでいる人間と張り合ったって、仕方がないじゃないか。
母さんだって、それくらいわかっていただろう」

「直接は無理。だから、子供で張り合ってたんじゃない。パパのためにどっちが、優れた子、
パパを喜ばせてあげる子を産んだかって。」