「ストロベリー・フィールズ」小池真理子

中央公論社
2009年3月25日初版発行

この作品は、2007年11月13日から2008年12月31日まで読売新聞朝刊に連載されたものに加筆訂正を行ったもの。

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「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」
ビートルズの14枚目のシングル曲

作品中主人公の1人でもある平岡旬がバイト先のロックバーで夏子が訪れたときにかけていた曲。
いちご畑でなくリバプールにある戦争孤児院の名前。(実際の名称はストロべリ-・フィールド)

 女医である夏子が、心に影のある年下の青年平岡俊との出会いを通して人生を見つめなおす。
 夏子は老舗出版社の2代目社長で鎌倉に住んでいる月川智之の後妻として結婚し、葉山に眼科を開いている。
 月川には大学生のつれ娘りえがいる。りえの友人平岡愛と異母兄弟の旬。平岡兄妹には京都に医師の父親とりえの実母で旬の継母ある順子が住んでいるが、二人は東京で祖母に育てられた。
 
登場人物たちの誰もが「人生の空虚感」を抱いていた。この空虚感を何とかしようと登場人物たちがそれぞれ関わっていく。