「ニセモノの妻」 三崎亜記

2016年4月20日 発行
発行所 新潮社
著者 1970年福岡県生まれ。

「終の筈の住処」
「ニセモノの妻」
「坂」
「断層」
の4作品の短編集。いずれも初出は「yomyom」


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巨大マンションに引っ越したが、そこには自分たちしか住んでいる気配がない。

世の中に全く本物と一部の違いもない人々が突然現れて人(ニセモノ)狩りが行われている、妻が突然私はニセモノかもしれないと言い出す。

坂を愛するばかりに坂の前に引っ越すが、そこで坂をめぐるトラブルに巻き込まれる。

家の中に時間の歪、断層が出現した家が何軒か出現する。家族の中に現在に生きるものと断層が出現した時点に留まっている者が同居することになる。とどまっている者を救う方法は見つかっていない現状では、彼らには決してそれをきずかれてはいけない。現在に生きる家族たちは、日ごとに疲弊していく。