「総理にされた男」 中山七里

2015年8月25日第1刷発行
発行所  NHK出版
著者 1961年岐阜県生まれ。2009年「さよならドッビシー」で第8回『このミステリーがすごい!」大賞を受賞。


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 売れない舞台役者の加納慎策は、総理大臣と瓜そっくりで、物真似芸は密かに話題になっていた。慎策はある日黒塗りの立派な車で拉致されてしまう。そして、政権党の幹事長から総理の替え玉を依頼されたのだ。総理は謎の伝染病で入院、ICUに隔離されていたのである。
 はじめは乗り気でなかった慎策であったが替え玉をやることになる。慎策の替え玉総理は慎策の純粋で実直さが人気になる。そんな中、本物の総理は亡くなってしまう。替え玉を頼まれた幹事長も突然の病で亡くなってしまう。もう、本当の自分に後戻りできなくなった慎策に最大の危機が訪れた。
 中東の某国の日本大使館が乗っ取られ人質が3時間おきに殺害されていく。頼みのアメリカも大使館のある某国もあてにならない。そんな中慎作は内外の避難を覚悟で自衛隊特殊部隊を使った救出作戦を開始する。