「ルール」 堂場瞬一

2014年12月15日 初版第1刷
発行所 実業之日本社
著者 1963年生まれ

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 警察小説、スポーツ小説の分野を得意として多くの作品を書いている堂場瞬一氏、表紙でもわかるとおりノルディックの距離競技を今回は題材とした。著者は「カウントダウンプロジェクト」と称して今年の10月までに100作品を発行とする計画でこの作品は90冊目である。ひと月で1刷の発行である。凄いとの一言である。

 距離競技で活躍した竜神真人は2回のオリンピックで金メダルを取った後引退したが2年間の沈黙の後復帰を目指す。復帰を目指す目的が高校時代の同級生でもありスポーツ新聞記者でもある友人の杉本には判らなかった。取材していくうちに竜神のドーピングが明らかになってくる。なぜ復帰をするのか、そこには竜神の恩師への思いが明らかになっていく。

 著者はクロスカントリースキーを一度もやったことが無い中で取材をしたとはいえこの作品をここまでの完成度で書き上げたのはさすがとしか言えない。小生は若い時、少しだけではあるが距離競技をかじったことがあるが・・・