半沢直樹・最新連載小説「銀翼のイカロス」第20回 週刊ダイヤモンド10月6日号

著者 池井戸潤 岐阜県八百津町生まれ。


第20回あらすじ



 金融庁の帝国航空への与信スタンスについて、東京中央銀行に異例の聞き取り調査が入った。金融庁の担当は半沢の天敵といえる黒崎調査官である。
 
 黒崎調査官のヒヤリングが始められた。帝国航空に対する前回融資の時点での再建計画の実現性についてである。この時点ではまだ半沢の担当ではなく、審査部の所管で担当は曽根崎次長。だが、曽根崎は知らん顔を決め込んでいる。

 黒崎の意図は帝国航空に対する与信について金融庁の責任回避を図ろうとすることであった。

 (次号につづく)