「無幻花」 東野圭吾

2013年5月2日 第1版第1刷発行
発行所 (株)PHP研究所

著者 1958年大阪生まれ
 85年「放課後」で江戸川乱歩賞受賞。06年「容疑者Xの献身」で直木賞受賞。
初出 「歴史街道」2002年7月号~2004年6月号の連載を基に書き下ろし。


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「無限花」とは幻覚作用をもたらす植物。黄色い花をつける朝顔は存在しないとされた。しかし、江戸時代には沢山あったと言われている。しかし、朝顔の種を食べることが流行り出し幻覚症状が出ることで社会が混乱しだした。幕府は密かに種を回収し市場から黄色の朝顔は消えた。
 一方、幕府は麻酔の代用薬としての活用を考えて密かに栽培をしていた。その後明治時代に入り、今度は警察の自白剤としての活用を研究された。が、弊害の方が多く種子は厳重に保管されることとなり黄色の朝顔は忘れされることとなった。
 
 ある老人の殺人事件が起こり、そこから黄色い花をつけた謎の植物の鉢が消えていたことが分かった。事件の鍵を握るこの鉢植えの植物をめぐって事件の真相に迫る。