「禁断の魔術<ガリレオ8>」  東野圭吾

2012年10月15日 第1刷発行
(株)文藝春秋
東野圭吾 1958年大阪府生まれ


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 科学を制する者は世界を制すると伸吾の亡き父は言っていた。伸吾は父の仕事については詳しくは知らなかった。伸吾は高校の先輩である湯川教授に科学の面白さを教わった。伸吾は高校を卒業したら科学を役立てようと湯川の大学に入学したが、政治担当記者だった姉が不慮の事故で亡くなってしまう。姉の死亡は救急に連絡すれば助けられたにもかかわらず、そのまま見殺しにされたとし、姉が亡くなった時一緒にいた政治家に復讐しようと決意する。復讐の手段とし、湯川に教わって製作した実験装置「レールガン」を利用しようとした。
 科学は人類に多大な幸福をもたらすが、使用方法によっては逆の事態にもなりかねない。それは「禁断の魔術」なのである。



 「禁断の魔術」(第2章曲球る106ページ)で高さ制限を無視したトラックが自動消火装置を破壊して大量の消火剤が噴射した事故を扱っている。これは、先日地下駐車場で消化用パイプを破壊し大量の泡が噴出した事故を予言しているように微妙なタイミングでこの小説を読んだ。