「恋肌」 桜木紫乃

平成21年12月31日 初版発行
角川書店
著者 1965年北海道生まれ
 02年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞。

初出
 恋肌(「波に咲く」を改題)    「野生時代」08年10月号
 海へ               「野生時代」09年1月号
 プリズム(「雪影」を改題)    「野生時代」09年7月号
 フィナーレ            「野生時代」08年6月号
 絹日和               書き下ろし
 根無草               書き下ろし



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上記5編からなる短編集。

最初の「恋肌」は北海道の牧場の一人息子秀一は村が主催した中国女性との集団見合いで花海(ホアハイ)と結婚した。日本語を話さないホアアイに秀一はいつも一方的に語りかけていた。
 ところが、花海に中国語講座の要請が来る。秀一は花海が日本語を理解し話せることを初めて知った。
 北海道の田舎での中国人花嫁に対する偏見の中で二人は愛を温める。

このほかの作品共通なのは寂しさを抱えた男女の性愛を描いている点である。