禁猟区 乃南アサ

発行所 株式会社新潮社
発行  2010年8月30日
著者  乃南アサ 1960年東京生まれ
「凍える牙」で1996年直木賞受賞

本作は、4話の連作集

初出一覧
禁猟区 小説新潮 2008年5月号
免疫力 小説新潮 2008年11月号
秋霖  小説新潮 2009年11月号
見つめないで 小説新潮 2010年2月号(「凋落」を改題)


イメージ 1





この作品の「禁猟区」とは、犯罪者を捕える立場の職業(警察官)に就きながらも、
決して踏み込んではいけない領域のことである。

この領域に踏み込んでしまった者たちを描いている。


第1話

中年の女性警察官がホストに入れ込んでしまった物語。


第2話
息子の病気をきっかけに出会った健康食品が親切のつもりでヤクザの親分に教えてしまったばかりに、ヤクザに利用されてしまう物語。


第3話
時効寸前の事件の解決を焦るばかりに証拠品をねつ造してしまう警察官の物語。

第4話
ストーカー警察官の物語。


全4話に共通するのがヒロインの女性警察官。

彼女に勤務は警視庁警務部人事課第一課。
警察の監察課
つまり警察官の職務倫理を扱う部署の職員。