「楽園に酷似した男」 岩井志麻子

イメージ 1

「楽園に酷似した男」
岩井志麻子 著
発行 2005年1月30日 第1刷
発行所 朝日新聞

2008年1月1日新潮文庫から発行

主人公は38歳の小説家シマコ。
東京、ホーチミン、ソウルに3人の愛人がいる。
故郷の岡山には娘と息子の2人の子どもがいるが夫とは離婚して
1人で新宿歌舞伎町のマンションに住んでいる。

ソウルにはアパートを借り月に2週間ほど内縁の夫とも言える韓国人と同居している。
ホーチミンには月に1回ベトナムの愛人に会いに行く。
ラジオの仕事で大阪と高知のホテルに滞在するので
歌舞伎町の自宅にいるのは月に2,3日だけである。

ホーチミンとソウルの愛人との性描写が赤裸々に描かれている。
これは著者の私生活を描いているかと思わせるような描写である。
著者は1964年(昭和39年)東京オリンピックの年に生まれている。
40歳を少し越えた女性である。このぐらいの女性から性が解放された世代なのか?
正直、sexばかりの小説である。
途中で読むのがやめたくなったのは私だけではなかったようだ。