2008-10-26 「インターセックス」 帚木蓬生 読み物 #読書 インターセックス 帚木 蓬生 発行 集英社 発行年月 2008.8 インターセックス。古くは半陰陽、両性具有と称されたが、 外性器の形成や生殖器、染色体が曖昧で男女の一方に分類できない人々。 広義に見ると100人に1人の出生頻度で出現する。 作者は東大仏文を卒業後九州大学医学部を卒業後医師となる。 冒頭は福島県の大野病院事件を想像させ 日本の産婦人科問題を指摘し、このようなことが 裁判化する事になれば、今後産婦人科はもはや 異常分娩は取り扱わなくなると言及している。 インターセックスで生まれた子がある程度の頻度で発生する。 今までは医師も親も男か女に分けようと「処置」ということを 医学的に行ってきたことに対してそれでいいのか 投げかけられている。 また、サスペンス的流れもあり興味深く 読むことができる社会派サスペンス小説である。 是非多くの人に読んでいただき インターセックスが認知される世の中になることを願うものである。 なお、この物語の中では人間を男女の2分類ではなく5分類としている。