表題作の氷平線他５作の短編小説。
いずれの作品も作者の出身地である北海道が舞台にしての
恋愛小説。
どの作品もどの季節もどんよりとした空気感が
漂って、また地方の閉塞感とがんじがらめの人間関係の中で
もがきながらの恋愛を描いている。
酪農家や和裁師、理容師、ホステス・・・などの登場人物が主人公として描かれている。
ここに収められている短編集の冒頭の「
雪虫」
で
文藝春秋の
オール読物新人賞を受賞している。
「
雪虫」は
農村の後継者問題を背景に男女が織りなす心のもつれを描いている作品。
